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口腔外科

親知らず

親知らずは、第三大臼歯のことを指します。親知らずは他の歯との噛み合わせやスペースの制約から、問題を引き起こすことがあります。
親知らずの歯のことで心配なことや問題を感じた方はご相談ください。

  • 歯ぎしり・食いしばり

    歯ぎしりと食いしばりは、自覚症状が少なく、多くの人が気づかないうちに行っています。大きな音や歯の損傷が見受けられる場合、顎関節症や全身の不調につながります。

  • 歯ぎしり・食いしばりの種類

    • グラインディング

      強く歯を噛みしめてから、左右に動かす状態です。歯の表面が徐々に削られてしまい、歯へのダメージが大きくなるため、早期の治療が必要となります。グラインディングはギリギリと特有の音が出るため、周囲の人も気づきやすい傾向にあります。

    • クレンチング

      上下の歯を強く噛みしめてしまう状態です。力仕事やスポーツを行っている人に多い傾向があります。ただ、一般の方でも睡眠中にクレンチングが行われている場合があります。音が出ないため発見するのは困難ですが、睡眠中も力が加わっているため顎の筋肉が目立つことがあります。また肩こりや頭痛などを引き起こすこともあります。

    • タッピング

      上下の歯を小刻みに噛み合わせ続ける状態です。
      小さな音が出ます。

顎関節症

顎関節症は、顎の関節や周囲の組織に異常が生じる状態のことを言います。症状には顎の痛みや口が大きく開かないなど制限された動き、顔の疲労感、耳や頭痛、歯ぎしりによる歯の損傷などが含まれます。口開く時のクリック音や顎のズレ感も見られることがあります。また、顎関節症はストレスや噛み合わせの不調、悪い姿勢などが影響で引きおこることもあります。

  • 口腔内粘膜疾患

    消化管の入り口である口腔は唯一、直視できる消化管です。しかし口腔粘膜疾患は口内炎から癌まで多くの疾患があり、一部には臨床診断が難しいものがあります。口腔癌の好発部位は舌縁ですが、舌下と口腔前庭(舌の下の部位)は質の悪い癌が発生します。粘膜細胞は2週間で新しい細胞に置き換わります。原因を除去して2週間経過しても治癒しない病気があったら、歯科医院で相談してください。細胞診というほとんど痛みを感じない検査方法があります。

  • 主な口腔内粘膜疾患の種類

    • 口内炎

      口内炎は口腔内に発生した炎症のこと。無痛性のものから有痛性のものが存在します。
      原因もさまざまで食物や咬傷によるものから、免疫の低下や自己免疫疾患、ウイルスの感染症、癌などがあり、歯科医師でも診断に苦慮することが多いです。

    • 口腔扁平苔癬

      中高年の女性に比較的多くみられる粘膜のレース状白色病変で、慢性の炎症性角化症です。
      原因は不明な場合が多く、薬剤や金属アレルギー説が有力です。臨床的には類天疱瘡などの自己免疫疾患との鑑別診断が大切です。

    • 口腔カンジダ症

      真菌感染症で免疫低下状態や日和見感染、菌交代現象として発症します。
      他の疾患と誤認しやすい場合があり、診断には細胞診が有効です。
      カンジダ菌の機械的刺激により癌を誘発する可能性があるので、積極的な除菌を勧めます。

    • ドライマウス(口腔乾燥症)

      口の中が乾燥して、唾液が十分に分泌されなくなる状態です。唾液の量が少なくなると細菌の増殖が促されるので、虫歯や歯周病のリスクが高まります。ほかにも、食事が喉を通りにくくなったり、口臭を引き起こしたりとさまざまな悪影響を及ぼします。

    • 白板症

      粘膜の白板状あるいは斑状の病変です。
      専門的には良性過角化症から上皮異形成、上皮内癌などのさまざまな診断がつきます。
      白板症の癌化率は10%で、特に舌、口腔前庭では癌化率が高い傾向にあります。
      白板症の診断がついた場合には長期的な経過観察が重要です。

    • 口腔がん

      口腔に発生する癌の90%は粘膜から発生しますが、顎骨、唾液腺、転移性のものまで多くの由来があります。癌は岩山にヤマイダレと書きますが、多くの場合岩のようなシコリとなって現れますが、初期には痛みを感じず無自覚に進行します。早期発見・早期治療が非常に大切なので、定期的な歯科医院受診を勧めます。